脱出 (1944)

「カサブランカ」のハンフリー・ボガートが主演する映画で、アーネスト・ヘミングウェイの小説をジュール・ファースマンが一流作家ウィリアム・フォークナーの協力を得て脚色し、ハワード・ホークスが監督したハードボイルド。撮影はシド・ヒコックスが担当している。

監督:ハワード・ホークス
出演:ハンフリー・ボガート、ウォルター・ブレナン、ローレン・バコール、ドロレス・モラン、ホギー・カーマイケル、マッセル・ダリオ、ウォルター・サンド

脱出 (1944)のストーリー

フランスがヒトラーに屈服した頃、フランス領マルチニク群島でのことである。 アメリカ人のハリー・モーガン(ハンフリー・ボガート)はエディー(ウォルター・ブレナン)を運転手として、大型モーターボートの賃 貸をしていた。釣りに行ったジョンソンを乗せて帰港すると、ホテルの亭主ジェラール(マルセル・ダリオ)から同志救出に力を貸してくれと申し込まれた。ジェラールはドゴール派のこの地方での指導者だった。不偏不党のモーガンはそれを拒絶した。モーガンがジョンソンと共にトリニダードから飛行機で来たアメリカ美人マリー(ローレン・バコール)と食事をしていると、ヴィシー政府の警視ルナールが取り調べにきた。ジョンソンは流れ弾にあたって死に、モーガンは所持の金品の仮差し押えをされた。しかもルナールはマリーのほほをなぐるという乱暴さであった。これにはモーガンも憤慨しないではいられず、ジェラールに協力を申し出た。そしてモーガンはマリーがアメリカに帰れるように飛行機を手配し、近くの小島からポール・ドワ・ビュルサック(ウォルター・モルナー)とその妻エレーヌ(ドロレス・モラン)を救いだす。ところがヴィシー側の警備艇に見咎められた。すかさずモーガンは警備艇の照明燈を射って逃れようとしたが、ポールが肩を負傷した。モーガンはホテルの地下室でポールの肩から銃弾を抜き取る手術をしてやる。一方マリーは飛行機で帰らず、ホテルのピアノ伴奏で歌をうたっていたが、モーガンは危機が迫っているのを感じ、マリーとエディーに旅立つ準備を急がせる。エディーは行方不明になっていたが、ルナールの口ぶりで彼が人質になっていることがわかる。ルナールはエディーと引き換えに、ポール夫妻の所在を知らせろと言うのだった。モーガンはルナールの用心棒を倒して、ルナールにエディーの放免状を書かせる。そしてマリー、ポール夫婦と共に、モーガンの船はマルチニックを脱出することができたのである。

関連記事

  1. ハンフリー・ボガートの出演映画一覧

  2. マルタの鷹 (1941) 

  3. カサブランカ (1942)

  4. 三つ数えろ (1946)

  5. 黄金 (1948)

  6. キー・ラーゴ (1948)