マルタ騎士団のスペイン王への献上品であったマルタの鷹の争奪を巡る殺人事件に巻き込まれるサム・スペードの活躍を描くハード・ボイルドの傑作。ハル・B・ウォリスが製作した1941年度作品で、ジョン・ヒューストンが脚本家より監督に転じての第1回作。ヒューストン自身がハードボイルド探偵小説の第一人者、ダシール・ハメットの同名の小説を脚色に当たっている。撮影はアーサー・エディソン、音楽はアドルフ・ドュイチェの担当。
監督:ジョン・ヒューストン
出演:ハンフリー・ボガート、メアリー・アスター、グラディス・ジョージ、ピーター・ローレ、シドニー・グリーンストリート、バートン・マクレーン、ワード・ボンド、ジェローム・コウアン、リー・パトリック、エライシャ・クック・ジュニア、ウォルター・ヒューストン
マルタの鷹 (1941) のストーリー
サン・フランシスコで強欲なやり手の私立探偵として知られるサム・スペード(ハンフリー・ボガート)は、ワンダリーという女(メアリー・アスター)から、サースビーという人物に尾行されているから救ってほしいと依頼される。そこで、スペードの相棒のアーチャーが彼女の美しさに魅せられてガードマン役をかって出た。しかしその夜アーチャーはサースビーと共に死体となって発見される。警察はサムとアーチャーの妻のアイヴァ(グラディス・ジョージ)の間を怪しみ、サムの謀殺ではないかとの疑い、サムはわが身を守る必要に迫られる。ワンダを追及して、彼女の本名をオーショネイといい、サースビーと一儲けを企てていたが、サーズビーが自分を裏切ろうとしたため、危険を感じ、サムにサースビーの尾行を頼んだことがわかった。スペードが事務所に帰るとカイロという奇妙な男(ピーター・ローレ)が来て、5000ドルの謝礼を出すので黒い鷹の置物を探してくれという依頼であった。サムは、オーショネイとこの男の間に関係があると睨み2人を対決させた。果たせる哉、2人は黒い鷹の置物を探している競争相手であり、2人の他に「肥った男」と称するガットマン(シドニー・グリーンストリート)が黒幕であることもはっきりした。スペードは自分を尾行するガットマンの用心棒のウィルマ(エライシャ・クック・ジュニア)を利用してガットマンに会い、黒い鷹の真相を追及した。3人が探していた件の鷹の置物は16世紀にマルタ騎士団がスペイン王に献上するために作った純金の像で莫大な値打ちのあること、多年その置物を追及していたガットマンの手先としてイスタンブールに置物を探しに行ったオーショネイとカイロがお互いに、この宝物を独占しようとしていたことがわかる。しかし、この話の最中スペードは毒薬入りの酒を飲まされ意識を失うのだった。我にかえった彼はガットマンの部屋の新聞から、香港から入港したパロマ号に謎のあることを推定した。だが、パロマ号は当日火災を起こしその夜パロマ号の船長は重傷を負いながら、鷹の包をスペードの事務所に持ちこんで息絶える。スペードはガットマン、ウィルマ、オーショネイ、カイロの全関係者と事務所で会い、鷹の処分と、3つの殺人事件の犯人の処理について会談している最終、ダンディ警部補とパウルハウス刑事が訪ねてくる。スペードはアーチャー殺害の犯人がオーショネイであり、サースビーと船長はウィルマに殺されたことを指摘する。そして、鷹の置物は鉛製の贋物にしかすぎなかった。

